間々田 佳子

最近、ふと自分の顔を見て「老けたな」「なんだか疲れて見える」と感じたことはありませんか?

「年齢のせいかな」と思うその変化——実は、表情筋が十分に動かなくなっていることが原因かもしれません。

顔は、日々の表情の積み重ねで形をつくっています。
動かさない時間が続くと、筋肉がこわばり、血の巡りが滞って、ハリや明るさが少しずつ失われてしまうのです。

けれど、顔は“動かした分だけ応えてくれる”場所。
今回は、表情筋研究家の立場から、老け顔を防ぎ、若々しい印象を取り戻すためのポイントをお伝えします。

老け顔とは?

「老け顔」とは、シワやたるみといった部分的な変化だけでなく、顔全体の印象が下がって見える状態を指します。

若々しい顔には共通して「ハリ」「明るさ」「動き」がありますが、老け顔になるとその3つの要素が失われます。

「ハリ」「明るさ」「動き」がなくなると

  • 頬の位置が下がる
  • 口角が下がる
  • まぶたが重く見える
  • 肌のトーンがくすむ

といった変化が現れてきます。

つまり、老け顔は必ずしも「年齢のせい」ではなく、顔の動かし方のクセや筋肉の使い方の偏りによって起こる現象なのです。

老け顔になる主な原因

表情筋研究家の視点から見ると、老け顔は主に以下の3つの要因で進行します。

1.顔の運動不足

体を動かさないと筋肉が衰えるのと同じように、顔も動かさなければ筋肉が衰えます。
特に現代は、オンライン中心の働き方やスマホ時間の増加などで、人と直接会話する機会や、感情を顔で表す時間が減っています。

一日中パソコンやスマホに向かって、ほとんど表情を動かさないまま過ごす日々。
これが続くと、頬や口まわりの筋肉が“サボり状態”になり、次第に重力に逆らえなくなって、頬が下がり、フェイスラインがぼやけて見えるようになります。

2. 顔の使い方の偏り

「笑うときに片方の口角だけ上がる」「話すときに下唇が強く動く」など、無意識のクセによって、筋肉のバランスが偏ることがあります。

たとえば、口を横に引くクセがある人は、頬を上げる筋肉(大頬骨筋)が働かず、逆に下方向に引く筋肉(口角下制筋など)が優位になります。
これが長年続くと、顔全体が下がったような印象になり、老け顔を強調してしまうのです。

3.表情の“停滞”

笑顔や会話の機会が減ると、表情そのものが固まりやすくなります。
筋肉が動かないと血流が滞り、酸素や栄養が肌まで届きにくくなるため、顔色がどんより見えます。
この“動かない顔”こそ、老け顔の最大の特徴。

表情筋を動かさないことで、皮膚・脂肪・筋肉・リンパの流れがすべて停滞してしまうのです。

表情筋を動かすだけで顔は変わる

では、老け顔を防ぐにはどうすればいいのでしょうか?

答えはシンプルです。

まずは「動かす」こと。

表情筋は、年齢に関係なくいつからでも育て直すことができます。
「最近、笑顔が作りづらい」「鏡の中の顔が疲れて見える」
そんな時こそ、顔が“動かされるのを待っている”サインなのです。

老け顔対策というと「リフトアップ」「口角を上げる」「たるみを取る」といった部分的なケアに注目しがちですが、実は最も大切なのは、顔全体をバランスよく動かすことです。

顔には、左右合わせておよそ50もの表情筋があります。

これらは単独で働くことはほとんどなく、互いに連動しながら表情をつくっています。
どれか一部の筋肉ばかりを使っていると、バランスが崩れ、たるみや歪み、シワの原因になってしまうのです。

特に現代では、無表情で過ごす時間が長くなり、顔全体が“運動不足”の状態に陥っている人が多く見られます。
その結果、血流が滞り、筋肉のハリや弾力が失われて、「なんとなく疲れて見える」「顔全体が下がって見える」という老け顔印象につながってしまいます。

「フェイスウォーミングアップ」で表情筋を目覚めさせる

そこでおすすめしたいのが、顔全体を満遍なく動かして血流を促す「フェイスウォーミングアップ」。
これは、トレーニング前の準備運動のようなもので、筋肉をしなやかに動かすための“目覚め”の時間です。

① 口をすぼめる
鼻から息を吸い、吐きながら口を「しゅ」の形にすぼめて前に突き出します。
②  鼻の下を伸ばす
鼻の下をのばして、口を「お」の形にします。
③ 顔を開く
目をぱっちりと開きながら、口を「うぁ」の形で顔全体を外に開きます。
④ 緩める
鼻から息を吸い、吐きながら顔全体を緩めます。
⑤ 繰り返し
①〜④を1セットとして、これを3〜5セット行います。

たった30秒〜1分ほどでも顔全体を大きく動かすことで、ポンプのように血が巡り、肌が内側から温まるのを感じられるはずです。
この動きを続けるだけでも、表情が自然に豊かになり、顔全体の“動きの質”が変わっていきます。

老け顔対策に効く「口輪筋」と「頬筋」

「老け顔」といっても、その表れ方は人それぞれ。
頬が下がって顔の中央が平たく見える人もいれば、口元が緩んでマリオネットラインが目立つ人、フェイスラインがもたつく人など、原因も状態もさまざまです。

本来は、一人ひとりの表情筋の使い方やバランスに合わせてトレーニングを組み合わせ、顔全体をバランスよく動かしていくことが理想です。

ここではすべてを紹介しきれませんが、初心者の方でも取り入れやすく、なおかつ効果を実感しやすいのが、「口輪筋(こうりんきん)」と「頬筋(きょうきん)」を鍛えて頬〜口周りのたるみを防ぐトレーニングです。

顔の中心を支える「口輪筋」

口輪筋

口輪筋は、口のまわりをぐるりと囲むドーナツ状の筋肉です。
この筋肉は、「閉じる」「すぼめる」「突き出す」「開く」といった口の動作すべてに関わり、さらに、周囲の筋肉(頬筋・鼻筋・顎の筋肉など)と放射線状につながっています。

つまり、口輪筋を動かすことは、顔全体の筋肉を連鎖的に動かすことでもあります。
まさに“顔の中心のハブ筋”ともいえる存在で、ここがしなやかに働くことで、
フェイスラインが自然に引き締まり、顔全体が内側から持ち上がるような効果を生み出します。

顔の印象を決める「頬筋」

頬筋は、頬の中央にある比較的浅い層の筋肉で、口角の外側から頬骨にかけて広がっています。
主な役割は、口角を引き上げると同時に、頬を上方向に押し上げること。
笑顔をつくるときにも欠かせない筋肉で、「頬のハリ」や「顔の立体感」を保つうえで重要な存在です。

この頬筋がしっかり働くと、頬が高い位置にキープされ、顔全体が引き締まって見えます。 逆に、頬筋が使われずに放置されると、皮下脂肪や皮膚が重力に引かれて下がり、老け顔の印象を強めてしまいます。

口輪筋は「顔のつながり」を整える筋肉、頬筋は「顔の高さ」を支える筋肉。
この2つがしっかり働くことで、たるみの進行を防ぎ、顔の中央に“若さの軸”を取り戻すことができます。

また、口輪筋と頬筋を同時に動かすと、血流やリンパの流れも活性化し、顔色が明るくなる・むくみが取れる・肌ツヤが出るといった副次的な変化も感じやすくなります。

つまり、口輪筋と頬筋は、単に“若返りのための筋肉”ではなく、顔全体の印象を整えるベースとなる筋肉なのです。

「ウートレスライド」で口輪筋と頬筋を強化

「ウートレスライド」は、口輪筋と頬筋を同時に鍛えることができるトレーニングです。
ポイントは、あごを動かさず、唇だけをしっかりと動かすこと。

唇をすぼめて「ウー」の形をつくり、そのままゆっくりと左右にスライドさせます。
このとき、口がゆるんで形が崩れないように、左右の口角を内側に寄せたまま動かすのがコツです。

① 「ウー」の形
「ウー」と発音するように唇をしっかり前に突き出します
② 右に5秒
口をすぼめたまま右側に動かし、5秒間キープします
③ 左に5秒
同じく左側に動かして5秒間キープします
④ 繰り返し
左右の動きをスピードアップして10回繰り返します

若々しい顔は、自分の力で育てられる

老け顔は、年齢ではなく“顔を動かさない時間”の積み重ねによって生まれます。
重く見える頬も、下がった口角も、動かす習慣を取り戻すことで確実に変えていくことができます。

もちろん、近年は美容施術の技術も進化し、シワや肌艶の改善など外からのサポートも充実しています。
けれど、どんなケアも支えるのは「表情筋」という土台。
顔の筋肉を正しく動かし、日常の中で血流とハリを取り戻すことが、本当の若々しさにつながります。

若々しい顔は、“動かす習慣”が育てます!

難しいことをしなくても大丈夫。
たとえば、背筋を伸ばしてお腹をキュッと引き上げるだけでも、顔の重心は上がり、表情が明るく見えてきます。
「顔と体はひとつ」——姿勢を整えることも、立派な“顔トレ”なのです。

大切なのは、年齢を重ねることを恐れるのではなく、今の自分の顔を、育て直すつもりで動かしていくこと。
表情筋は、何歳からでも応えてくれる“生きた筋肉”です。

老け顔は、もう「仕方ない」ではありません。
顔は、動かすたびに変わり、表情は何歳からでもよみがえります。

そして、その変化を最大限に引き出すのが、顔の使い方を極める「コアフェイストレーニング®︎」。
表情筋を正しく使いこなすことで、たるみやくすみなどの“老け見えサイン”を根本から解消し、 本来のハリと明るさを取り戻すことができます。

MYメソッドアカデミー

コアフェイストレーニング®︎を詳しく学びたい方は、ぜひ顔の学校「MYメソッドアカデミー」へ。
それぞれのお悩みに合わせて、正しい表情筋の使い方やトレーニング方法を丁寧に指導しています。

自己流では気づけないクセや、動かしづらい部分も、プロの目線でしっかりサポート。
正しい動きを身につければ、顔は確実に変わります。
若々しい印象は、あなた自身の力で育てられるのです。

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