間々田 佳子

鏡を見たとき、「なんだか頬の位置が下がってきた」「フェイスラインがぼやけてきた」と感じたことはありませんか?

ままだよしこメソッドが2023年に実施した「顔と表情についてのアンケート」(回答数194名)においても、「表情についての悩み」(自由記述)として、「年齢の共にたるみが気になる」「輪郭がたるんできた」といった声が寄せられました。

年齢とともに気になってくる顔のたるみですが、加齢だけでなく、日々の生活習慣や筋肉の使い方が大きく関係しています。

このコラムでは、表情筋研究家の視点から、顔のたるみの原因と改善方法をわかりやすくお伝えします。

顔のたるみの正体は?

顔のたるみとは、皮膚や脂肪、筋肉を支えている構造がゆるみ、重力に逆らえず下へ下へと下がっていく状態を指します。
頬が下がると、口元がもたついて見える、輪郭がぼやけるといった印象につながっていきます。

顔のたるみを引き起こす主な原因

「たるみ」と聞くと、どうしても「年齢のせい」と考えがちですが、実は顔のたるみは年齢に関係なく起こる現象です。
20代や30代でも、生活習慣や筋肉の使い方、姿勢のクセなどによって、フェイスラインがぼやけたり、頬が下がったように見えることがあります。

ここでは、顔のたるみを引き起こす主な原因をご紹介します。

1. 表情筋の衰え・運動不足

顔には左右合わせて約50の表情筋があり、皮膚や脂肪を内側から支える「天然のリフトアップ構造」として働いています。
中でも、大頬骨筋(だいきょうこつきん)は、頬を持ち上げ、口角を引き上げる筋肉で、たるみ予防に欠かせない存在です。

しかし、笑顔が少ない、無表情で過ごす時間が長い、顔をあまり動かさないといった日常が続くと、表情筋は徐々に衰え、皮膚や脂肪を支えきれなくなっていきます。

2. 筋肉の使い方の偏り・表情のクセ

片側だけで噛む、笑うときに片方の口角だけが動く、頬をあまり使わずに話す……。

こうした表情の偏りが続くと、顔の筋肉のバランスが崩れ、使われていない部分がたるみやすくなります。

また、日常的に食いしばりやしかめ顔などのクセがあると、特定の筋肉がこわばり、他の筋肉が使われにくくなり、たるみの原因になります。

3. 皮膚のハリ・弾力の低下

肌は、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった成分によってハリと弾力を保っています。
しかし、紫外線や乾燥、スキンケア不足、栄養の偏りなどによって、これらの成分が減少すると、肌そのものの支えが弱まり、たるみやすくなります。

肌のハリを保つには、年齢にかかわらず、日頃の保湿ケアや紫外線対策が欠かせません。

4. 脂肪の下垂・むくみの蓄積

顔の脂肪は、筋肉とともに表情をつくる柔らかなクッションのような存在です。
ところが、脂肪が多い・むくみやすい・筋肉の支えが弱いといった状態では、脂肪が重力に引っ張られ、下に落ちやすくなります。

さらに、リンパや血流の滞りでむくみが慢性化すると、余分な水分が皮膚の下に溜まり、輪郭がぼやけ、たるみやすい状態に。

5. 姿勢の乱れ・うつむき生活

スマホやパソコンを長時間使う生活では、どうしても顔が下向きになりがちです。
その状態が続くと、顔の皮膚や脂肪に常に重力がかかり、下方向への負荷が習慣化します。

また、猫背や巻き肩などの姿勢不良も、首・肩・あごまわりの筋肉が正しく使われず、顔のたるみを加速させる要因になります。

6. 顔の骨格変化(骨の萎縮)

近年の研究では、顔の骨も年齢とともに少しずつ萎縮することがわかっています。
骨が縮むと、それまでぴったり乗っていた筋肉や皮膚に“余り”が出て、たるんだように見えるのです。

これは中年以降に多く見られる現象ですが、骨格や筋肉の衰えを放置することが原因なので、若いうちからのケアも十分に意味があります。

“緩み顔”になりやすい人の特徴は?

「なんだか顔がぼんやりしてきた」「フェイスラインがもたつく」「頬の位置が下がってきた気がする」……。
そんな“緩み顔”になりやすい人の特徴をみていきましょう。あなたは幾つ当てはまりますか?

1. 表情が乏しく、顔をあまり動かさない人

感情表現が控えめで、笑顔が少ない・会話が短い・無表情で過ごす時間が長い人は、顔の筋肉を使う機会が少なく、筋力が低下しやすい傾向にあります。

顔の筋肉は、動かしてこそキープできるもの。表情をつくる習慣が少ないと、内側から皮膚を支える力が弱まり、たるみが目立ちやすくなります。

2. 笑い方に左右差がある人・片方の口角だけが動く人

日常の表情グセや咀嚼のクセによって、筋肉の使い方に偏りがあると、片側だけたるみやすくなるという特徴があります。
特に「笑うと片方の口角だけが上がる」「顔の左右で頬の高さが違う」といった自覚がある方は、筋肉バランスの乱れがたるみに直結しているかもしれません。

3. スマホ・PC時間が長く、姿勢が悪い人

長時間のうつむき姿勢は、顔全体に重力がかかる状態を長く続けることになります。
また、姿勢が悪いと首や肩の筋肉の連動が崩れ、顔の表情筋も正しく働きにくくなります。

その結果、あご下や頬まわりに余分な脂肪やむくみがたまり、フェイスラインがぼやけた「緩み顔」に。

4. 口呼吸・口がポカンと開いている人

口周りの筋力が低下していると、口を閉じるのに力が要らなくなり、顔の下半分が常にゆるんだ状態になります。
特に口呼吸の習慣があると、頬や口元を支える筋肉が使われず、下方向にたるみが進みやすくなります。

5. むくみやすく、血行不良になりがちな人

水分代謝が悪い、冷えやすい、長時間同じ姿勢でいる――こうした人は、顔にむくみや老廃物が溜まりやすくなります。
むくみは一時的なものに見えても、筋肉の緩みや皮膚のゆるみに直結し、たるみを加速させる温床になります。

脱・たるみのカギを握る「大頬骨筋」

顔のたるみや緩みの多くは、頬が下がることによって起きていると言っても過言ではありません。
そしてその頬を引き上げる主役が、大頬骨筋です。

大頬骨筋は、頬骨(ほおぼね)のあたりから口角に向かって斜めに伸びる筋肉です。
主に「笑顔をつくるとき」に働き、頬を上方向に引き上げる動きを担っています。

具体的には

  • 頬のボリュームを支える
  • 口角を引き上げる
  • 明るくいきいきとした印象をつくる

といった重要な役割を果たしており、“顔のリフトアップを内側から支える筋肉”と言えます。

顔のたるみは、皮膚や脂肪が「下に引っ張られていく状態」です。
この重みを内側から持ち上げて支えてくれるのが、まさに大頬骨筋です。

大頬骨筋は「使わなければ衰える」「使えば応えてくれる」

大頬骨筋を含む表情筋は、骨と皮膚をつないでいるため、鍛えれば肌表面の見た目にダイレクトに変化が現れます。
筋肉の厚みや弾力が増すことで、皮膚が内側から持ち上がり、たるみの改善・予防につながるのです。

しかも、大頬骨筋は日常の中で意識的に動かすことができる筋肉
頬をしっかり持ち上げる笑顔や、トレーニングで活性化させれば、年齢に関係なくしっかり応えてくれる「鍛えがいのある筋肉」でもあります。

この筋肉がしっかり働いていれば、頬がキュッと引き上がり、ほうれい線やフェイスラインのたるみが目立ちにくくなります。

逆に、無表情・クセ・姿勢の悪さなどでこの筋肉を使わずにいると、支えが失われて頬が下がり、「緩み顔」が定着してしまうのです。

大頬骨筋を鍛える「頬のVトレ」

頬のVトレのやり方

① 笑顔
目を大きく開き、上の歯を8本見せて笑います。
②  指で押し上げ
親指と人差し指を使い、エラの下から頬のお肉を下から持ち上げて、5秒キープします。
③ 手放し
手を外して、さらに5秒キープします。
④ 繰り返し
①〜③を1セットとして、これを3〜5セット行います。

見せるのは上の歯だけ。下の歯は見えないように気をつけましょう。口を下に引いて、『イー』の口にならないように注意してくださいね

たるみは“今”から変えられます

顔のたるみは、年齢だけで決まるものではありません。
表情筋の使い方、日々の姿勢、ちょっとしたクセ――そうした積み重ねが、今日の「顔の印象」をつくっています。

逆に言えば、今からその使い方を見直し、正しく動かしていけば、顔はきちんと応えてくれるということ。

たるみは「止められない老化現象」ではなく、意識と習慣で改善できる“変化の余地があるもの”です。

頬をしっかり上げて笑うこと、バランスよく表情を使うこと。
どれも今日から始められる、シンプルで優しいケアばかりです。

年齢に関係なく、顔は正しく動かせば、いつからでも引き締まり、表情はぐっと明るくなります。
あなたの顔にも、まだまだ可能性が秘められています。

たるみを気にする日々から、“動かして育てる”前向きな表情習慣へ。

今この瞬間から、始めてみませんか?

MYメソッドアカデミー

もし大頬骨筋の鍛え方や正しい動かし方に自信がないと感じたら、ぜひ顔の学校「MYメソッドアカデミー」へいらしてください。

一人ひとりの表情のクセや筋肉の使い方を見ながら、無理なく、楽しく、美しく整えていけるサポートをご用意しています。

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