
「ブルドッグ顔」と呼ばれる、口元から頬にかけてのもたつきやたるみは、年齢を重ねると多くの方が気にするポイントです。フェイスラインがぼやけて実年齢より老けて見えやすくなるため、「どうにかしたい」と悩む方も少なくありません。
表情筋研究家として多くの顔を観察し、自身の顔でも実践を重ねてきた経験から言えるのは、ブルドッグ顔は“年齢だけ”が原因ではないということ。日常の顔の使い方や筋肉のバランスが大きく影響しています。
今回は、表情筋の解剖学的視点とトレーニングの経験をもとに、ブルドッグ顔の原因と改善方法を詳しく解説していきます。
ブルドッグ顔とは?

「ブルドッグ顔」とは、口元の両脇からあごに向かって頬や皮膚が下がり、犬のブルドッグのように口周りに“もたつき”が見られる状態を指します。顔の下半分が重たく見えることでフェイスラインが崩れ、実年齢よりも老けた印象を与えやすいのが特徴です。
表情筋研究家の視点から見ると、ブルドッグ顔は単なる皮膚のたるみではなく「筋肉の使い方のアンバランス」が大きく関わっています。特に頬を引き上げる大頬骨筋や頬筋が使われず、口輪筋(唇の周りを囲む筋肉)だけが優位に働いていると、笑っても話しても“口元だけが動く”状態になりやすいのです。この動きの偏りが続くと、頬の筋肉がさらに衰え、皮膚や脂肪を支える力が弱まり、ブルドッグ顔が進行します。
加えて、皮膚や皮下組織のコラーゲン・エラスチンの減少、重力の影響、血流やリンパの滞りといった要素も重なりますが、根本的な原因は「どの筋肉をどのように動かしているか」にあります。つまり、正しい筋肉の動かし方を習慣化することで、進行を食い止め、改善する可能性が十分にある状態なのです。
ブルドッグ顔になる原因
頬の筋肉の衰え

顔の中央部にある頬筋や、頬を斜め上に引き上げる大頬骨筋が使われずに衰えると、頬全体を上に支える力が弱まります。その結果、皮膚や脂肪が下に落ち、口元のたるみが目立ちやすくなります。
口輪筋だけを使うクセ

話すとき、笑うときに頬が動かず、口元の口輪筋だけで表情を作っていると、頬が“サボり筋”になり、重力に逆らえなくなります。これが「真顔でも笑顔でも下がって見える」原因の一つです。
皮膚と支持組織のゆるみ

加齢によりコラーゲンやエラスチンが減少すると、皮膚を支える力が低下。さらに皮下脂肪が下がることで、頬から口元にかけての“溜まり”が生じ、ブルドッグ顔を作り出します。
姿勢と表情のクセ

スマホやパソコンを長時間見て下を向く姿勢は、常に顔下半分に重力をかけ続ける状態。さらに食いしばりや口元の緊張が強い人も、頬の動きが制限されやすく、たるみの原因になります。
ブルドッグ顔になりやすいのはどんな人?

無表情で過ごす時間が長い人

笑っても頬ではなく口元だけが動いている人

下を向いている時間が多い(スマホ・PC)

口元に力が入りやすい、食いしばりがある人

顔全体の血行が悪い、むくみやすい人
これらはすべて「頬を動かしていない」ことに共通します。頬は“顔の中心”であり、ここが動かなければリフトアップも表情の若々しさも生まれません。
ブルドッグ顔を防ぐ・改善するために大切なこと
ブルドッグ顔を防ぐには、頬の筋肉を意識して動かす習慣をつけることが不可欠です。特にポイントとなるのが、頬筋(きょうきん)と大頬骨筋(だいきょうこつきん)。
頬筋とは?

頬の中央に位置する平らな筋肉で、口角の動きや頬のふくらみをコントロールします。食事で噛む動作よりも、「笑う」「話す」などの表情動作で活躍する筋肉です。頬筋がしっかり動くことで、頬全体に血流とハリが生まれ、リフトアップの土台を作ります。
大頬骨筋とは?

頬骨から口角に向かって斜めに走る筋肉で、笑顔を作る主役ともいえる存在。大頬骨筋がしっかり働くと、頬を斜め上に引き上げる力が生まれ、フェイスラインがシャープに保たれます。逆にこの筋肉が使われていないと、笑顔を作っても口元だけが動き、頬は下がったままになってしまいます。
「頬を意識して使う」習慣を育てよう
真顔でも、話している時でも、頬が動かず口輪筋だけが動いていると、ブルドッグ顔のリスクは高まります。だからこそ、日常から「頬を上げる意識」を持つことが重要です。
頬を上げる意識
- 笑うときは口角だけでなく頬ごと上に引き上げるイメージを持つ
- 話すときも頬を軽く持ち上げるように声を出す
- 無表情の時間を減らし、意識的に頬を動かす時間を作る
こうした小さな意識の積み重ねが、未来のフェイスラインを決定づけます。
トレーニングでブルドッグ顔は改善できる
表情筋研究家として自信を持って言えるのは、ブルドッグ顔は「正しい筋肉を育てること」で確実に改善できるということです。特に、頬の引き上げに関わる大頬骨筋と頬筋を意識的に動かすことで、頬の位置が高くキープされ、顔全体の重心が自然と上に引き上がっていきます。また、口輪筋と連動させて動かすことで、顔全体の筋肉バランスが整い、下に溜まっていた“重さ”を解放するようなリフトアップ効果が期待できます。
重要なのは、「少しずつ育てる」という意識。表情筋は一度動かしただけで劇的に変わるわけではありません。体の筋肉と同じで、運動不足の状態からいきなり全力で走れないように、顔も普段使っていない筋肉を急に引き上げることはできません。むしろ無理に動かそうとすると、別の筋肉で代償動作をしてしまい、バランスが崩れる原因にもなります。
だからこそ、日々少しずつのトレーニングで「動かせる感覚」を取り戻し、頬を上げる筋肉をじっくり育てていくことが大切です。逆に言えば、このプロセスを飛ばして一時的に皮膚だけを引き上げても、土台となる筋肉が育っていなければ、根本からの改善は難しいのです。
ブルドッグ顔は「年齢のせい」ではなく「顔の使い方の結果」。トレーニングを積み重ねることで、頬が本来の位置に戻り、顔全体の印象は確実に変わっていきます。
「ウーニートレ」で頬の筋肉を育てよう
このトレーニングでは、頬筋や大頬骨筋をしっかり動かしていきます。
- ① 口をすぼめる
- 口を「う」の形にすぼめます。

- ② にっこり
- 上の歯が8本見えるように口を「に」 の形にして、にっこり微笑みます。

- ③ 繰り返し
- ①〜②を、10回繰り返します。

- ④ セットを繰り返す
- ③を1セットとして、これを2〜4セット行います。
唇ではなく、頬に意識を向けて。動かす際に、頬に刺激が入って固くなっているかチェックしてみましょう。
「頬を動かす」ことから未来の顔は変えられる
ブルドッグ顔の特徴は、頬の筋肉が使われないまま下に落ち、口元だけが動いている状態が習慣になってしまうことです。そして多くの場合、自分では「頬を使っていない」という意識すらないまま進行しています。これはとてもよくある現象で、だからこそまずは“気づく”ことが改善の入り口になります。
一度、鏡の前で大きく笑ってみてください。
頬が持ち上がらず、口角だけが動いていませんか? このときに「頬ってこんなに動かしてなかったんだ」と気づけることが、変化の第一歩。表情筋は気づいて動かすことで確実に目覚めていきます。
そして、嬉しいことに「今まで顔をほとんど動かしていなかった」という方ほど、たった少しの意識や動かし方の変化で、見た目の印象が大きく変わりやすいのです。筋肉は年齢に関係なく反応する“生きた組織”。だからこそ、遅すぎることはありません。

ブルドッグ顔は“癖”の積み重ね。だからこそ“意識の積み重ね”で変わるんです
特別な器具や高額なケアを揃える前に、まずは自分の筋肉にスイッチを入れてあげましょう。表情筋は「気づく→動かす→育てる」というシンプルなプロセスで、誰でも変わっていきます。
MYメソッドアカデミー

顔の学校「MYメソッドアカデミー」では、初心者の方でも無理なく取り組める、頬筋や大頬骨筋を正しく目覚めさせるレッスンを基礎から用意しています。
まずは気軽に、一緒に顔を動かしてみませんか? あなたの未来の顔は、今日の小さな意識の変化から驚くほど変わり始めます。