間々田 佳子

「写真に写ると顔が大きく見える」
「痩せても顔だけすっきりしない」
「フェイスラインがぼんやりして小顔に見えない」

こんな悩みを抱えている方はとても多いです。
けれど、まずお伝えしたいのは、顔が大きいことは、決して“悪いこと”ではありません。

顔の大きさには個性があり、華やかさや安心感を与える魅力にもなります。
大切なのは、“顔の形を変える”ことよりも、“見え方をデザインする”こと。

表情筋研究家として長年顔を観察してきて感じるのは、顔の印象を決めているのは「骨格」ではなく、「筋肉の使い方とバランス」だということです。

顔が動かずのっぺりしていると、どんなに顔が小さくても大きく見えやすく、逆に表情筋がよく動いて凹凸があると、輪郭が引き締まり小顔に見えます。

つまり、顔が大きい・小さいは“使い方の問題”で変えられるのです。

顔が大きいとはどういうこと?

「顔が大きい」と感じる人の多くは、実際の骨格よりも「顔全体が平面的」「立体感がない」「締まりがない」といった印象によるものです。

鏡で見たときに

  • 顔が平たく見える
  • 輪郭の境目がぼやけている
  • 頬が外に張り出して見える
  • フェイスラインが重たく感じる

このような状態が“顔が大きい”と感じる要因になっています。

もちろん骨格や遺伝的な要素もありますが、ほとんどの人は筋肉の使い方や姿勢によって“見え方”が変わっているだけ。
つまり、動かし方次第で印象を大きく変えられるのです。

顔はなぜ大きく見えるのか?

顔が大きく見える原因は、いくつかの生活習慣や筋肉の状態が関係しています。

1. 姿勢の崩れ

猫背や巻き肩などで頭が前に出ている姿勢では、顔が常に下方向に引っ張られ、首と顔の境目が曖昧になります。

この状態では、顔の下半分(フェイスライン〜あご下)に老廃物や余分な水分が溜まりやすく、“むくんだような大きさ”を感じやすくなるのです。

また、姿勢の悪さは表情筋の働きにも影響します。
顔が前傾すると、頬や口角を引き上げる「大頬骨筋(だいきょうこつきん)」がうまく働かず、顔全体が下に流れて“重たく見える”原因になります。

2. 顔の運動不足

体と同じように、顔にも“運動不足”があります。
無表情の時間が長い、笑う回数が少ない、話すときに口を小さく動かす……。
そんな習慣が続くと、顔の筋肉が固まり、血流やリンパの流れが悪くなります。

血行が滞ると、顔の皮膚の下に老廃物が溜まり、むくみ・くすみ・たるみが進行。
結果として、顔がひと回り大きく見えてしまうのです。

3. 表情筋のバランス崩れ

顔の中には、左右合わせて約50の表情筋が存在します。
そのうち、よく使う筋肉と使わない筋肉の差が大きくなると、顔の形がアンバランスになり、特定の部分だけが張って見えます。

たとえば、頬の外側ばかり使うと横に広がり、あごや口周りばかり緊張していると下方向に引っ張られます。

これが「フェイスラインがぼやける」「横に広がる」といった“大きく見える現象”の正体です。

顔が大きく見える原因は“のっぺり顔”

「顔が大きい」と感じる多くの人の顔には、“立体感の不足”という共通点があります。
この「のっぺり顔」は、頬や口元の筋肉がうまく働かず、顔の表面が平らに見える状態です。

人間の目は、凹凸のあるものを引き締まって見えるように感じる傾向があります。つまり、顔に陰影があるほど小顔に見える。

反対に、筋肉が使われずに平面的になると光を均一に反射してしまい、のっぺりと広がって見えるめ、顔全体が大きく感じられるのです。

顔の凹凸をつくると、なぜ小顔に見えるのか?

立体的に見える顔は、陰影が自然に生まれ、顔の余白が減って見えます。
ポイントは「高さと締まり」。

頬の位置が上がり、フェイスラインが引き締まると、顔全体のバランスが整い、骨格自体を変えなくても“引き締まって見える”のです。

また、筋肉がバランスよく働くことで血流が促され、むくみが取れて自然な陰影が生まれます。
まさに、動かすことで形が整う状態です。

凹凸をつくるカギは「大頬骨筋」

顔の印象を立体的に見せるうえで、最も重要な役割を果たしているのが大頬骨筋です。
この筋肉は、頬骨(きょうこつ)から口角に向かって斜め下へと伸びる細長い筋肉で、“笑顔の支柱”とも、“表情の柱”とも呼ばれるほど、顔の印象を左右する中核的な筋肉です。

解剖学的に見ると、大頬骨筋は頬骨弓(きょうこつきゅう)と呼ばれる顔の側面の骨から始まり、口角の端にある「口角挙筋群」へとつながっています。
つまり、頬と口の間を「橋渡し」するように配置されており、笑う・話す・食べるといった多くの動作に関わる筋肉です。

この筋肉の下には、表情を支える脂肪層(ミッドフェイスファットパッド)や頬の皮膚を支える靭帯も存在します。
大頬骨筋がしっかり働くことで、それらの組織が上方向に引き上げられ、頬全体の位置が高く維持されるのです。

大頬骨筋が衰えるとどうなるか

この筋肉が弱まると、頬の支えがなくなり、皮膚や脂肪が下方向へスライドしていきます。

大頬骨筋が衰えると

  • 頬が下がる
  • ほうれい線が深くなる
  • 顔の下半分が重たく見える
  • フェイスラインがぼやける

といった現象が起こります。

逆に、大頬骨筋をしっかり働かせると、頬の位置が上がり、顔全体がキュッと引き締まります。これは単に「リフトアップ」ではなく、顔のバランスを“上向き”に整える効果
顔全体に自然な陰影が生まれ、のっぺりした印象が改善され、立体感のある小顔に見えるのです。

大頬骨筋は、顔の中でも「重力に逆らって働く筋肉」。そのため、意識して動かさない限り、スイッチオフしやすい筋肉です。
無表情やうつむき姿勢が続くと、この筋肉は休眠状態に入り、頬が徐々に下がって“顔の余白”が増えていきます。

つまり、顔が大きく見える原因の多くは「大頬骨筋の不活動」。
逆に言えば、この筋肉を育てることは、顔全体の“引き締めバランス”を取り戻し、若々しい立体感をつくる最短ルートなのです。

大頬骨筋を目覚めさせる「頬のVトレ」

顔を立体的に見せるためのカギとなるのが、頬を上方向に引き上げる大頬骨筋。
この筋肉をしっかり育てるためにおすすめなのが、「頬のVトレ」です。

このトレーニングでは、顔を下方向に引っ張る筋肉(口角下制筋・下唇下制筋など)を使わずに、大頬骨筋の力で頬を“真上に”持ち上げることを目的とします。
重力に対して“上へ引く”感覚を取り戻すことで、顔の重心が自然に上がり、引き締まった印象に整っていきます。

① 笑顔
目を大きく開き、上の歯を8本見せて笑います。
②  指で押し上げ
親指と人差し指を使い、エラの下から頬のお肉を下から持ち上げて、5秒キープします。
③ 手放し
手を外して、さらに5秒キープします。
④ 繰り返し
①〜③を1セットとして、これを3〜5セット行います。

ポイントは、上の歯が8本しっかり見えるまで頬を引き上げること。
このとき、下の歯は見えないように意識し、口の形が自然に逆三角形(▼)になるのが理想です。

頬を持ち上げるときの指の形が難しい場合は、手のひら全体で頬の下から支えるように持ち上げてみましょう。
手のひらで下から支えるだけでも、正しい方向に頬を導くことができ、筋肉に「上がる感覚」を覚えさせる効果があります。

大頬骨筋を育てるために意識したい日常習慣

「頬のVトレ」で大頬骨筋を直接動かすことに加えて、日常生活の中でもこの筋肉を意識的に使う工夫を取り入れてみてください。

トレーニングと日常の意識、どちらも大切にしながら、重力に負けない上向きの顔を育てていきましょう。

笑顔の角度を上に

大頬骨筋は、笑顔のときに最も活発に働く筋肉です。
普段から、口角を「横」ではなく「斜め上」に引き上げる意識を持ちましょう。
鏡を見たとき、頬骨の方向に向かって軽く引き上げるようにすると、自然に大頬骨筋が動きます。
大げさに笑う必要はありません。ほんの少し“上を向く笑顔”を心がけるだけで、頬の位置は変わり始めます。

姿勢を正す

猫背や前傾姿勢のままでは、顔全体が下方向に引っ張られ、大頬骨筋が十分に働けません。
スマホを見ているときやデスクワーク中も、あごが前に出ていないかをチェックしましょう。
頭頂部を上に引き上げるイメージで背筋を伸ばすと、頬が自然と上向きに保たれ、表情筋が動きやすくなります。

話す・笑う時間を増やす

会話や笑顔は、大頬骨筋を自然に使う最高のトレーニングです。
無理に運動をしなくても、感情を込めて話したり、人と目を合わせて笑ったりする時間が多い人ほど、頬はしっかり動いています。
「表情を動かす習慣」こそが、顔のリフトアップを日常に取り戻すカギです。

“顔の大きさ”より、“顔の使い方”が大事

「顔が大きいのが悩み」と感じている人は多いですが、実際に人の頭蓋骨の大きさにはそれほど大きな差はありません。
つまり、顔の印象を決めているのは骨格そのものではなく、顔の筋肉の使い方やバランスなのです。

顔の筋肉は、トレーニングで育てることができます。
大頬骨筋を中心に、正しい方向に筋肉を動かしていくことで、頬の位置が上がり、顔の重心が“下から上”へと変わっていきます。
その結果、顔全体が引き締まり、すっきりと立体的に見えるようになります。

続けていると、ある日ふと鏡を見たときに「最近、顔が縦に引き締まって見える」「フェイスラインがすっきりしてきた」と感じる瞬間が訪れます。
それはまさに、大頬骨筋が“使える状態”になった証拠。
筋肉が再び目覚め、重力に負けずに頬を支えられるようになったサインです。

顔の大きさは変えられない――そんな思い込みを手放すことが、変化の第一歩

そして何より伝えたいのは、他人が思う“顔の大きさ”を気にしすぎなくてもいいということ。
実は、他の人は自分が思うほど他人の顔のサイズを気にしていません。
それよりも大切なのは、あなたが自分の表情をどう使うか。
「どんな顔で笑いたいか」「どんな印象でいたいか」という自分自身の選択なのです。

MYメソッドアカデミー

顔の使い方を変えることで、印象は変わります。
そして、自分の顔を自分で“デザインできる”という実感は、何より大きな自信につながります。
大頬骨筋が育って頬に高さが出ると、笑顔が生き生きと輝き、あなた自身の魅力も自然と引き立ちます。
それが、新しい出会いやチャンスを呼び込む“上向きの表情”なのです。

顔の学校「MYメソッドアカデミー」では、こうした表情筋の正しい使い方や、顔の重心を引き上げるためのメソッドを専門家の視点でわかりやすくお伝えしています。

自己流では難しいポイントも、経験豊富なインストラクターが丁寧にレクチャー。
顔を動かすことの楽しさ、そして“自分の顔が変わっていく喜び”を、ぜひ体験してみてください。

一覧に戻る
「顔の学校」無料説明会に参加する

TOP