
冬や乾燥する季節だけでなく、1年を通して悩む人が多い「唇の荒れ」。リップクリームを塗っても、時間がたてばすぐにガサガサ……そんな経験はありませんか?
実は、唇の乾燥や荒れには顔の筋肉の使い方が大きく関係しているのです。
今回は、表情筋研究家の視点から、唇の乾燥が起きるメカニズムと、その対策としての口輪筋トレーニングについて、わかりやすく解説していきます。
なぜ唇は乾燥しやすいの?
まず、唇には皮脂腺や汗腺がほとんどなく、肌のように「自らうるおいを保つ機能」が備わっていません。さらに角質層も薄いため、ちょっとした刺激や乾燥で水分が蒸発しやすく、ダメージを受けやすい部位です。
特に乾燥しやすいシーン
- 冷暖房による空気の乾燥
- 水分不足
- 紫外線
- 唇をなめるクセ(なめた直後は潤った気がしますが、蒸発時に余計に乾燥)
- マスク生活での摩擦や湿度変化
そして意外と知られていないのが、血行不良による乾燥です。
唇は毛細血管が密集している部位ですが、血流が悪くなると必要な水分や栄養が届きにくくなり、荒れの原因になります。
表情筋を動かすことは「内側からの保湿」

唇の乾燥や荒れに悩んだとき、多くの人がまず思い浮かべる対策は「外からの保湿ケア」ではないでしょうか。リップクリーム、リップパック、オイルやバームなど、優れたアイテムは数多くあります。しかし、こうした外側からのアプローチだけでは根本的な解決にはつながらないケースが多く、「塗ってもすぐ乾く」「荒れが慢性化している」といった悩みが繰り返されてしまうのです。
実は、唇の潤いを根本から育てていくために欠かせないのが、表情筋の活性化です。特に唇の周囲を囲む「口輪筋」(こうりんきん)をしっかりと動かすことが、“内側からの保湿力”を高めるカギになります。
唇と密接に関わる筋肉「口輪筋」とは?

唇のまわりをぐるりと囲むように存在しているのが口輪筋です。
この筋肉は、話す・食べる・飲む・笑うなど、日常のあらゆる動作に関わっており、まさに「顔の入り口」を司る中心的な存在です。
口輪筋が衰えるとどうなるか……
- 唇の輪郭がぼやける
- 口角が下がる
- 唇の血色が悪くなる
- 唇の乾燥がひどくなる
- ほうれい線や口元のたるみにもつながる
つまり、口輪筋がうまく使えていないと、唇への血流が低下し、乾燥や荒れを助長してしまうのです。
なぜ「動かすこと」がうるおいにつながるのか?
顔の筋肉、特に表情筋は、見た目の印象だけでなく、血液やリンパの流れと深く関わっている重要なパーツです。
筋肉を動かすことで、まるでポンプのように血液やリンパを押し出す力が生まれ、それによって栄養や酸素、水分が顔のすみずみまでしっかりと行き渡るようになります。これは、皮膚が薄くデリケートな顔、そして唇にとって、とても大切な働きです。
特に唇は、顔の中でもとくに乾燥しやすい場所。
その理由は、唇には皮脂腺がほとんどなく、自らうるおいをキープする力がとても弱いからです。つまり、外側からリップクリームなどでケアするだけでは、根本的なうるおい不足を解消するのは難しいのです。

では、どうしたら唇に本来のうるおいとふっくら感を取り戻すことができるのでしょうか?
そこで鍵になるのが、「血流の巡り」と「表情筋の動き」です。唇に栄養や水分を届けているのは、毛細血管を中心とした血流ですが、その流れを活性化させる有効な方法が、顔をしっかり動かすことなのです。中でも口輪筋を意識的に動かすトレーニングは、唇の周囲に直接的な刺激を与え、口角や上唇・下唇の周辺の巡りをぐっと高めてくれます。
これにより、内側から唇に栄養や水分が運ばれやすくなり、潤いの土台が整っていきます。
つまり、外から与えるだけの保湿ではなく、自分の力で“潤う力”を呼び覚ますことができるのです。
さらに、このようなトレーニングを日常的に行うことで、唇だけでなく、顔全体の代謝やターンオーバーも整いやすくなり、肌全体が内側から生き生きとした印象に変わっていくのを実感できるはずです。
「動かすこと」は、美容液にも勝る“内側からのスキンケア”ともいえるのです。
表情筋トレーニングによって得られる3つの変化
1. 血行が促進され、唇に栄養と水分が届きやすくなる
筋肉が縮む・緩むという動きを繰り返すことで、血液の流れがスムーズになります。唇の毛細血管にしっかりと栄養と水分が届くようになると、乾燥しにくくなり、リップクリームの効き目も高まります。
2. 唇周辺にハリが生まれ、輪郭が引き締まる
筋肉が使われていないと、唇の輪郭がぼやけ、口角も下がりがちに。しかし、表情筋を定期的に動かすことで、唇の縁がきゅっと引き締まり、“ふっくら感”が自然に生まれるようになります。
3. 唇の色ツヤがよくなり、健康的な印象に
血流が改善されることで、唇本来の赤みやツヤが引き出されます。これはメイクでは演出しきれない、“素の美しさ”とも言える効果です。
唇は「育てる」時代へ
乾燥した唇に何度もリップを塗り直すよりも、根本からうるおいを保てる体質・筋肉の使い方を身につけていくことが、結果的に美しさの近道になります。
唇は顔の中でも目に入りやすく、感情や体調を映し出すパーツ。だからこそ、年齢や季節に左右されないしなやかでふっくらした唇を保つためには、「自分の筋肉で唇を育てる」という視点が重要になってきます。
表情筋の中でも特に口輪筋は、他の筋肉と連携しながら笑顔・発声・呼吸などに関わる繊細な筋肉です。だからこそ、丁寧に動かしてあげることで、唇にも確かな変化があらわれます。
唇の乾燥を防ぐ「口輪筋トレーニング」のススメ
では、どうすれば口輪筋を活性化できるのでしょうか?
表情筋トレーニングにはさまざまなメソッドがありますが、ここでは自宅でもできる簡単なものを一つご紹介します。
唇 in & out
- ① 唇を巻き込む
- ① 唇を内側に巻き込みます。

- ② 唇を開く
- 唇を勢いよく押し出し、外側に開きます。

- ③ 繰り返し
- ①〜②を5回繰り返します。

- ④ セットを繰り返す
- ③を1セットとして、これを3〜5セット行います。
この動きにより、口輪筋に直接刺激が入り、血流が促進され、唇への栄養供給も改善されます。
さらに、口の周りの筋肉バランスも整うため、唇だけでなく顔全体の印象改善にもつながるのです。
唇の荒れを予防する生活習慣のポイント
表情筋トレーニングに加えて、以下のような日常習慣も意識してみてください:
意識したい日常習慣
- 水分をしっかりとる(唇の乾燥は体の脱水サインかも)
- なめる・噛むなどのクセをやめる
- マスク着用時も唇の摩擦に注意
- 保湿リップは「縦塗り」でやさしく
- 就寝前のリップケア+表情筋のストレッチもおすすめ
唇の乾燥は「使わなさすぎ」が原因かも
唇が乾燥しやすいのは、外的要因だけでなく、筋肉の衰えや使い方のクセが関係していることも多くあります。
表情筋研究家としてお伝えしたいのは、唇の状態は「顔全体の使い方の結果」であるということ。
口輪筋を意識的に動かすことで、唇本来の美しさ・ふっくら感・ツヤを取り戻すことができるのです。

今回紹介した《唇 in & out》は、上唇をめくるように広げるのがポイントです。繰り返し練習してみてくださいね!
リップケアを“塗る”だけで終わらせず、自分の筋肉で唇を守る・育てる。
そんな意識で、日々の顔トレーニングを続けてみてください。
あなたの唇は、もっと潤いに満ちた表情を持っているはずです。
MYメソッドアカデミー

とはいえ、「口輪筋をどう動かせばいいかコツがつかめない」という方も多いはず。
そんなときは、顔の学校「MYメソッドアカデミー」へ。
基礎から丁寧に学べるレッスンで、自分の唇や表情の変化を、楽しみながら育てていきましょう。